名古屋市のなかやまクリニック 名古屋市のなかやまクリニック

その他の病気

単純性びまん性甲状腺腫
単純性びまん性甲状腺腫とは

甲状腺がただ腫れているだけで、甲状腺ホルモンには異常がなく、腫瘍や炎症もなくありません。10-20歳代の女性に多く見られます。

症状と検査

甲状腺が腫れているだけで特に症状はありません。
甲状腺ホルモンなどの血液検査も問題ありません。
バセドウ病で見られるTSHレセプター抗体(TRAb)や橋本病で見られる甲状腺自己抗体は陰性です。
甲状腺超音波検査では甲状腺が大きいだけで、「しこり」もありません。

治療と経過

とくに治療は必要ありません。
単純性びまん性甲状腺腫と思っていたら、後に橋本病が出てくる症例もありますので経過を見ることが必要です。

亜急性甲状腺炎
亜急性甲状腺炎とは

亜急性甲状腺炎は、甲状腺の一部に炎症が起こって壊れてしまう病気です。
亜急性というのは数日よりは長く、数週間続くという意味です。しかし、1-2ヶ月で治ります。
甲状腺内に貯まっていた甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出て、甲状腺ホルモンが多くなる症状がでます。
発熱と甲状腺の腫れ・痛みが特徴です。
30・40歳代の女性に多い病気です。
原因不明ですが、ウイルスが原因といわれています。他人に伝染することはありません。

症状
状腺ホルモンが多い症状
動悸、息切れ、発汗、倦怠感など→バセドウ病
発熱
37度台の微熱のこともありますが、39度の高熱になることがあります。
局所の症状
甲状腺の片側に、痛みを伴う硬い「しこり」ができます。右から左、左から右へと炎症部位が移動することがあります。痛みもかなりひどい人もいれば、ほとんどない場合もあり、熱だけの症状で診断がなかなかつかない人も見えます。
おおよそ、1-2ヶ月間で自然とよくなります。
検査
血液検査
甲状腺ホルモンが上昇します。フリーT4↑、TSH↓でバセドウ病と似ていますが、TSHレセプター抗体(TRAb)は高くありません。
CRP、血沈という炎症マーカーが高くなります。
アイソトープ検査
甲状腺ホルモンの材料であるヨードをたくさん取り込んでホルモンをつくっているかを見る検査です。バセドウ病と違って、甲状腺ホルモンはたくさんつくっていないことが判ります。ただ、高価な検査ですので、診断が困難なときに行えばよいため、普通は必要ありません。
超音波検査
炎症が起きて腫れた部分に、超音波で特徴的な「しこり」として見えます。病気が治れば「しこり」も消えます。
診断
症状、血液検査と超音波検査でほとんどの症例では診断はそれほど難しくないです。
治療

痛みや発熱などの症状がひどい人には、副腎皮質ホルモン薬を使います。非常によく効いて数日で症状がなくなり元気になります。ただ、よくなったからといって急にやめてしまうと症状がぶり返しますので、1-2ヶ月ほどかけてゆっくりと薬を減らして止めていきます。
症状の軽い人は痛み止めでも十分です。
バセドウ病に使う抗甲状腺薬は間違っても投与いたしません。
甲状腺ホルモンが多すぎて動悸がひどい人には、一時的に動悸止めの薬を使うこともあります。1-2ヶ月で甲状腺ホルモンの値も正常になります。ただ、破壊の強い人では、まれに低下症となることもあります。

甲状腺眼症
亜急性甲状腺炎とは

亜急性甲状腺炎は、甲状腺の一部に炎症が起こって壊れてしまう病気です。
亜急性というのは数日よりは長く、数週間続くという意味です。しかし、1-2ヶ月で治ります。
甲状腺内に貯まっていた甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出て、甲状腺ホルモンが多くなる症状がでます。
発熱と甲状腺の腫れ・痛みが特徴です。
30・40歳代の女性に多い病気です。
原因不明ですが、ウイルスが原因といわれています。他人に伝染することはありません。

急性化膿性甲状腺炎
急性化膿性甲状腺炎とは

甲状腺の細菌感染による急性炎症です。甲状腺がひどく腫れて、熱がでます。痛みもひどく、食事を摂るのも痛くなります。手術して膿を出して、抗生物質の投与で炎症が治まります。
のどから甲状腺にかけて細い管が残ることが原因となります。発見されれば手術して取り除きます。
亜急性甲状腺と違って甲状腺ホルモンは上がりません。